NPO法人日本地質汚染審査機構

理事長からのごあいさつ

~2026年 年頭所感~

髙嶋洋理事長

NPO法人日本地質汚染審査機構
理事長 髙嶋 洋 


 新年明けましておめでとうございます。
 皆様方におかれましては、新春をお健やかにお迎えのことと心からお慶び申し上げます。

 さて、昨年の事業見直しにおいて、当法人の推進する「美しい国土の保全」とは、何かを改めて考えました。そして、地質科学に基づく汚染現象の診断と、適切なモニタリング、並びに自然治癒力を最大限活用した時間をかけた修復とは,まさに漢方医の施術に近いと感じました。この技術は、地域ごとに異なる水文地質構造をもつ日本においては、地域ごとに判断されるべきで、人口減少社会において、自然の力を知り、活用する、NbS(Nature based solution)の実践が求められている現代において、改めて重要であると感じます。当法人は,地質環境におけるNbS実践者であり、引き続き強い意識をもって、地域地質ドクターである地質汚染診断士とともに取り組んでまいりたいと考えます。
 一方、「美しい国土の保全」には、より上流側の取り組み、すなわち健康を維持し、病に打ち勝つ体力をつくる取り組みが、きわめて重要です。水循環の中にある地下水の場合、これは、「健全な水循環」の構築に相当し、特に地下水の涵養施策はこの中核です。昆明・モントリオール生物多様性枠組で提唱されたTNFD(Taskforce on Nature-related Financial Disclosures)では、自然資本の保全取り組みが評価されますが、この評価に見合う保全取り組みにおいても、地域ごとに健全な水循環が構築され、これが維持されていることが重要です。森林域から堆積盆に至る地下水涵養量の把握には、適切な地質環境のモニタリングが不可欠であり、当法人の25年もの長きにわたる地下水モニタリングの取り組みで培った技術が生かせます。
 当法人では、こうした取り組みを2024年度より、北海道で実践しておりますが、今後は、この取り組みをより強力に推進し、日本各所の美しい国土の保全につなげてまいりたいと思います。

本年もよろしくお願い申し上げます。

2026年 元旦